森づくりのポイント
2013.10.28

森づくりのポイント

moridukuri

more treesの森づくりには、3つのポイントがあります。持続的な森づくりをめざし、私たちはこれら3つのポイントをバランスよく取り入れたプロジェクトを展開しています。

1)みんなの森づくり

more treesは、これまで森づくりになじみのなかった一般市民や企業、そして森に関わる地域住民のみなさんとともに、プロジェクトを進めています。そもそも森づくりには、林業に携わる人々、地方自治体、企業、私たちのような森林保全団体、そして都市の人々といった、様々な立場の人が関わっています。持続的な森づくりには、このようなステークホルダーの信頼関係や連携体制が欠かせません。私たちはこの絆を深めるプラットフォームとして、森と都市とをつなぐ架け橋になるべく、活動を行っています。

2)楽しい森づくり

環境問題が深刻化する今だからこそ、more treesは「楽しい森づくり」を提唱しています。森林伐採や人工林の劣化など、森林問題はネガティブな面がフィーチャーされがちですが、一方で、私たちは豊かな森林資源や環境、地域文化などに大きな可能性を見出しています。“Think pessimistically, act optimistically(悲観的に考え、楽観的に行動しよう) ”という言葉があります。森林再生はもちろんのこと、それに携わる人々に楽しさや喜びといったポジティブな影響を及ぼすサイクルを構築すること ― それが私たちmore treesのミッションなのです。

3)正しい森づくり

more treesは、確かな基準を持った、良質で健全な森づくりを展開しています。カーボン・オフセットについては、国内ではJ-VER制度[1]、海外ではVCS(Verified Carbon Standard)[2]という信用度の高い制度を採用しています。加えて、環境のプロフェッショナルをアドバイザーにむかえ、カーボン・オフセットの妥当性、各プロジェクトの実効性、持続可能性、そして危機管理能力およびCO2吸収量算定結果を検証しています。さらに、国内ではFSC[3]やSGEC[4]、海外ではCCBS[5]といった森林経営を評価する認証を取得しており、プロジェクトの質の高さを証明しています。

評議員

 小林紀之氏(日本大学大学院法務研究科 教授)

松尾直樹氏(クライメート・エキスパーツ代表)

日比保史氏(コンサベーション・インターナショナル日本プログラム代表)

 

評議員のコメント

Climate Experts/PEAR Carbon Offset Initiative 松尾 直樹氏

植林・森林保全は、通常の温室効果ガス(GHG)排出削減プロジェクトより、かなり長いタイムスケールを要します。最初はなかなか採算性をとることが難しいでしょう。その一方で、生態系保全など、GHG以外の便益を大きくするように、プロジェクトをデザインすることが可能でもあります。「エコロジー」としての本来の価値や,現地住民の本当のためになるプロジェクトを、長年にわたって実施していってください。文明崩壊のパターンとして、その地域の自然環境とくに森林を食いつぶし、その結果滅んでいったという典型があります。more treesには、共生・持続可能性への道を拓いてもらうことを期待しています。

LINK: http://www.pear-carbon-offset.org/

 

コンサベーション・インターナショナル日本プログラム代表 日比保史氏

坂本龍一さんの強い意志と熱意と、それに賛同する各界の方々のサポートにより立ち上がったmore treesは、これからの人と地球との関わり方、そして日本人と地球コミュニティの関わり方を根底から変えていく力を持っていると思います。日本国内の森林は、見た目よりもよほど深刻な状態にあります。途上国の熱帯雨林なども、その破壊が止まりません。日本の森林が抱える課題は、日本の国土のあり方をどうするかという問題です。途上国の森林破壊は、今の日本人の消費生活や経済のあり様と無関係ではなく、森林のめぐみに依存するコミュニティの生活を脅かし、かけがえのない地球の生命を絶滅に追いやっています。このような課題に挑戦するのがmore treesだと思っています。CO2の数合わせではなく、オフセットを通じて、都会の人々と日本の農山村、日本人と途上国の人々を結びつける「地球コミュニティ」を作り上げる取り組みだと私は思っています。

LINK: http://www.conservation.or.jp/

 


[1] 環境省が認証・発行するカーボン・オフセット・クレジット。CO₂の吸収量・削減量をクレジットによってオフセット(相殺)するための国内基準。
[2] 民間主導のカーボン・オフセット認証として、世界中で使用されている信用度の高いカーボン・オフセット指標。
[3] 世界の森林と木材の流通や加工のプロセスを認証する国際機関(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)が発行する認証。森林の環境保全に配慮し、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられる
[4] 一般社団法人日本森林技術協会による認証制度。持続可能な森林経営を行っている森林を認証する、森林管理認証システム。また、認証森林から産出される認証生産物の加工・流通過程にも厳しい検査がある。
[5] (Climate, Community and Biodiversity Standards)気候変動対策、地域コミュニティや生物多様性への保全に貢献している森林保全プロジェクトに与えられる認証。キリノ州の森は、アジアで初めてVCUとCCBSを同時に取得した。