世界の森と日本の森
2013.10.30

世界の森と日本の森

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今、地球の森林でおきていること

世界の森林面積は、43.3億ha、全陸地面積の31%を占めています。しかし、2000年から2010年の間に、年間約20万haの森林が減少しました。そのスピードは、7年間で日本の総面積分に相当します。森林の減少と劣化は、地球温暖化、砂漠化の進行、生物多様性の損失など、生命や財産を奪う深刻な状況を作り出します。そこで今、森林の持続的な管理と修復が世界規模で進められているのです。
また、森林には炭素蓄積量を保全・増加させる機能があり、深刻化する地球温暖化対策となっています。さらに森林は、土壌・水資源・生物多様性の保全的機能のみならず、人間社会への経済的効果や社会的機能など生産的な役割も果たしています。つまり、森林を守ることは、私たちの社会と未来の地球を守ることにつながっているのです

世界の森を守るために


世界の森林問題の中で、特に問題視されているのが豊かな生物多様性を有する原生林の減少です。この主な原因には、食糧やバイオ燃料等の需要増加に伴った土地利用の転換による森林伐採、焼畑農業の増加、燃料用木材の過剰採取、違法伐採、森林火災などが挙げられます。特に、南アメリカ、アフリカ、東南アジアなどの熱帯における森林減少は顕著です。そのため、植林による森林再生、整備・保全による持続可能な森林経営が急務となっています。特に、発展途上国においては、森林運営がとても重要な収入源であり、貧困問題や人口増加に対してもポジティブな効果をもたらすと期待されています。そこでmore treesも、フィリピン・キリノ州での森林再生プロジェクトに取り組んでいます。現地の人々との協働した森づくりによって、森も地域社会も元気を取り戻しています。

日本の森を豊かにするために

日本は、フィンランドに次いで世界第2位を誇る森林大国です。国土の3分の2を森林が占めており、そのうち人工林はおよそ4割に相当します。本来、人工林は定期的に間伐(間引き)をおこない、残した木に十分栄養がいくように整備されてきました。ところが近年では、国産材の価格低迷により、林業が衰退し、間伐がおこなわれない森が増えてしまいました。そのような森は木と木の密度が高くなり、木の成長も悪くなってしまいます。また、地表に陽が当たらないので下草が生えず、土壌は雨で流出します。
そこでmore treesは、全国的に間伐を推進し、健全な森づくりをおこなっています。適正な間伐をすることで林内に光を当て、下草を生やし、緑豊かな森を育んでいます。さらに、東日本大震災からの復興に向けた取り組みや、先進的技術を生かしたプロダクト開発などによって、環境保全と経済成長を両立するサイクルを構築しています。

参考資料 国連食糧農業機関(FAO)「世界森林資源評価2010」
林野庁 「平成24年度森林及び林業の動向」
環境省 「世界の森林を守るために」