23.Jun.2011
by Shinkichi Mizutani

海岸林を考える

新木場の木材会館で、シンポジウムを傍聴してきました。

テーマは「海岸林を考える?東日本大震災からの復旧・復興に向けて」

研究者の発表のほか、陸前高田市から「高田松原を守る会」幹事の佐々木松男さんも登壇されました。

 

主な発表内容としては

・日本の海岸林の大半は人工林。人工海岸林としては、1573年~91年に植えられたという記録がある沼津市の千本松原が最古といわれている。

・海岸林は、もともと飛砂防止と防風林目的がメインだったが、今回の津波に対しても一定の効果が確認されている。さすがに陸前高田の高田松原など、大津波に襲われた地域は津波を防止したとは言えないが、いわき市や八戸市では、海岸林ウラの住宅街の被害が軽減された事例が確認された。中には海岸林が漂流物を捕捉(絡めてキャッチ)したことにより、漁船が住宅に突っ込まずに済んだなどの例もあった。

・海岸林は、やはり原状回復が必要。ただ、害虫対策なども必須。

できれば林帯幅(森の奥行き)が多めにとれると、厚い壁になる。

 

といった内容。

確かに2004年に発生したスマトラ沖地震でも、沿岸がマングローブに覆われた地域では、漁村への被害が軽減されたという事例も報告されているし、海岸林の果たす役割は少なからずあります。

ただし注意しなくてはいけないのは、堤防のように完全にせき止めることができるわけではないことです。

それを理解しながら、向き合っていくべきなんですよね。

 

住田町は陸前高田市と隣接していることもあり、高田松原の跡地は何度か見ています。

ここにも再び豊かな海岸林が取り戻せたら素晴らしいですね。

ちなみに、3月下旬に立ち寄った、南三陸町の大雄寺は、杉の大木が流されずに残っていました。

 P1013610.JPGのサムネール画像

ここは海岸線から1kmほど内陸なので海岸林とは呼べませんが、電柱は流されても、木にはこれだけ耐えうる力があることを実感していました。

森にはいろいろな恵みがあります

ちなみに今回会場となった木材会館は、1,000m3の国産材が内装・外装に使われています。

DSC_0983.jpg

けっこういい感じ。

ただ、この地域は湾岸の埋立地なので、液状化現象らしき痕跡が生々しかったですね。

水谷伸吉

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